2019/3/31 旅程表更新(いまざとライナーを追加)
区間 |
交通手段 |
難易度 |
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あべの橋〜地下鉄今里 [いまざとライナー(BRT)] |
Osaka Metro・ |
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今里〜井高野 |
Osaka Metro |
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バス利用 |
井高野駅〜北江口住宅前(神崎川沿い) |
約500m |
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北江口住宅前(阪急)〜南摂津駅 [吹田摂津線] |
阪急 |
2h毎 |
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徒歩 |
井高野駅〜南摂津駅 |
2.8km |
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南摂津〜蛍池〜大阪空港 |
大阪モノレール |
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有馬直通 |
大阪国際空港〜有馬温泉 [高速(梅田始発)]【指定制】 |
阪急 |
3本 |
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宝塚経由 |
蛍池〜宝塚 [電車] |
阪急 |
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宝塚〜有馬(温泉) [蓬莱峡経由または西宮名塩駅経由] |
阪急 |
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有馬温泉または岡場〜鈴蘭台〜志染〜粟生 |
神戸電鉄 |
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粟生〜北条町 |
北条 |
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アスティアかさい〜[大貫(福崎町)経由]〜姫路駅 |
神姫 |
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福崎町[サルビア号]:
・[まちなか便]は月〜土運行(祝日除く)
・[郊外便]は隔日運行で予約制(休日運休)。大貫にやって来るのは[郊外便 川東地区]で、電話予約が必要です。
今回のテーマはローカル私鉄。以前から[神戸電鉄]と[北条鉄道]を乗り継いで北条町まで行くというのをやってみたかったんですね。でもそれだけじゃ物足りない。それにいろいろくっつけるのがこのサイト流です。私的には[地下鉄今里筋線]もローカル線に含めていいですし。もっとも[大阪モノレール]はローカル線ではないですけど、この機会に乗ってみるのも面白いし、カタチ的にもスッキリするので、旅程に含めました。あと、北条町から先もできるだけまっすぐ進むように工夫しています。
なお、下記の時刻は当日測ったもので、時刻表のものとは異なります。
あべの橋8:23→8:50地下鉄今里
(2014/4/1よりこの区間の運行は廃止)
今里8:53→9:17井高野
バスを降りて[今里筋線]の乗場までが結構遠いです。3分でちょうど間に合ったところでしょうか。
乗ってみると噂通りの閑散ぶりでした。小断面のリニア方式ということで、乗った感じは[都営大江戸線]と似ています。
井高野駅→北江口住宅前
ここから先に行くには阪急バス利用になりますが、井高野駅に市営バス乗場の案内は出ているものの、阪急バスの案内はありません。神崎川の岸辺を走ることは前もって予想していたのでそっちに向かいます。駅前だからコンビニくらいありそうな気がするのに、実際は何もありません。
さてバスの通る道というのが川岸ぎりぎりで、バスを待つスペースがあるのか心配なくらいです。実際は停留所の部分だけ足場があるので、一応大丈夫です。
北江口住宅前9:28→9:44南摂津駅 (210円)
こんな場所に来ても何もすることないんだけど、グッドタイミングなことにちょうどバスがやって来ました。日中は1h毎のこの路線も、朝は少し本数が増えるんですね。
この先、停留所名にもなっているダイキン工業など、工場地帯のなかを抜けていきます。別府(べふ)という場所です。「べふ」という地名は結構あちこちにあります。昔、兵庫県に「別府鉄道」とかありましたし。
南摂津駅10:18→10:49大阪空港
大阪市を脱出できたので一安心。まだ朝食も食べていなかったし、ちょうど駅前にマクド(関東ではマック)があるので、ここで食事にします。あ、マクドが嫌いならコンビニもありますよ。
改札を通ってホームに向かう途中には「井路舟(いじぶね)」が展示されています。この地域はかつて、農道代わりに井路という水路があって、この舟が運搬手段として活躍していたのでした。また、洪水時の避難にも使われたりと、貴重な家財道具でした。という説明を読みながら、まだ日本が豊かでなかった時代の生活をしばし想像してみました。
その隣の休憩スペースにはイスも置かれていたりと、都市部の駅としてはなかなか気が利いています。
さて、数年前に大阪モノレールに乗ったときは、転換シートの車両で、大阪って何でも転換シートにするんだと感心したのですが、今日来たのはロングシートでした。どうやらこの7月に全部ロングシート化されてしまったとのことです。確かに、さっきの[今里筋線]と比べると断然乗客は多く、黒字なのも納得できます。
ここからしばしの空中散歩です。まるでこっちを見つめているような太陽の塔の前を過ぎると万博記念公園駅。ここでかなりの下車があります。あれ、ジェットコースターの事故で閉園したんじゃ・・・と思ったら、それはエキスポランドだけで、公園の方は今でもやっているんですね。
ここからは中国自動車道と並行。そちらはもう盆の渋滞が始まっているようです。
旅行トランクを持ったいかにも旅行者の格好の乗客を乗せて、列車は大阪空港に到着。南摂津を出発したときは間近に見えた生駒山地が、今は遠くに霞んで見えます。「ギネス認定世界一」の営業距離のモノレールであることを実感します。
大阪国際空港(南)11:10→11:49宝塚
駅から空港ターミナルに向かっていると、ちょうどJALのCAらしきグループがタクシーでやって来ました。この人達の通勤風景を垣間見た思いです。
宝塚行きのバスはほぼ1h毎なので、ここも割とグッドタイミングでした。このバスは南(ANA)と北(JAL)の2箇所停車しますが、今日は時間に余裕があるので、始発の南ターミナルから乗ることにしました。乗場はターミナルから一番遠い所なので、暑い中を歩いていきます。
北ターミナルの方はターミナル出口前に乗場があって、発車時刻も5分後なので、席の選り好みをするのでなければ北から乗るほうがベターです。
空港を出ると、前回乗った伊丹市営バスとは逆の北方向に進みます。国道176号線を走るので、伊丹市の北の端をかすめるようなルートです。中国道への出入りの車が多いためか、渋滞しています。
そして、やって来ました歌劇場前。はい、「タカラヅカ」ですよ!赤い三角屋根の建物が「宝塚大劇場」です。その隣の虹色のドームの建物は「手塚治虫記念館」ですね。
宝塚13:31→14:14岡場駅
宝塚から神鉄線方面に行くには次のように、いくつかルートがあります。
(1)宝塚〜有馬温泉
(2)宝塚〜西宮名塩〜岡場
(3)宝塚〜東部〜三田
(4)宝塚市立病院前〜阪急逆瀬川〜かぶとやま荘〜有馬温泉
(1)は最も一般的なルートですが、以前にやったことがあるので今回はパス。(3)は[三田線]を完乗できるという点で面白いけど、本数が少ないのが難点です。(4)は西宮市の[さくらやまなみバス]を使うという、意表を突いたルートですが、やはり本数が問題です。という風にあれこれ悩んだ結果、本数もそこそこ多い(2)を使うことに決めました。
時刻表を見ると、今から約1時間半後に岡場直通の便があるではありませんか。1日に2本しかない直通便にはぜひ乗ってみたいし、昼食の時間も取れるし、ということでこの便に決定。
待ち時間の間に、以前から気になっていた、手塚治虫記念館に行きました。彼の生涯と作品の世界を追っていける充実した内容で、1時間はすぐ経ってしまいました。やっぱりそれだけ偉大な人だったことをあらためて認識します。
駅への帰りは、劇場前の「花のみち」を通っていきました。「すみれの花咲くころ」の歌碑を目にして口ずさみたくなったり、駅ビルにも宝塚スターのポスターが貼ってあるのには、さすが阪急の看板と感心したり。そうこうしているうちに昼食の時間を逃してしまいました。
宝塚を出発するとすぐに周囲は緑の風景に変わります。手塚少年が昆虫採集をしていた様子が思い浮かぶようです。JR福知山線は生瀬から先が長いトンネルになっていて、西宮名塩は駅があることさえ気づかず通り過ぎてしまいそうです。
ここから国道176号線はどんどん高度を上げていきますが、こんな所にも新しい住宅地が出来ています。赤坂峠を越え山口町に入っていきます。この先に「天上橋」というのがあるように、ここは本当に天上の世界です。
最初は新興住宅地の風景なのが、有馬川を渡ると一転して昔ながらの町並みになります。このコントラストは面白いです。有馬への道を見送って西に進むと今度は流通センターの倉庫群です。この流通センターまでが西宮市で、隣の岡場は神戸市北区。こうなったのは歴史的な紆余曲折があってのようです。なので岡場駅が近いにもかかわらず、バスの便は今一という状況です。それでも岡場駅でバスを降りた人は何人もいました。
岡場15:23→15:52鈴蘭台15:53→16:39小野
やっとここで昼食です。時間があれば三田まで行ってきたいところですが、これからの時間を考えるとそうもいきません。鈴蘭台での乗り継ぎが不安なので、15分の余裕を見てこの時刻に乗車しました。
ここからはひたすら下り坂です。窓を見ても明らかに傾いているのがわかります。さっき宝塚からのバスで上ってきた高度を下るのだから、そりゃ当然です。やっぱり関西私鉄はどれに乗っても面白いし、いろんな意味で関西にしかない「豊かさ」を感じます。神鉄と相鉄を似ていると言う人がいるようだけど、全然別物ですね。あっちは大手私鉄、こっちはローカル線そのものです。
谷上駅で北神急行に乗り継ぐ人は意外と少なく、半数以上はこの電車でそのまま先に行くようでした。
鈴蘭台では地下道を通っての乗り継ぎですが、1分後発の便に間に合いました。予定より1本前の小野行きです。
[粟生線]のほうも藍那あたりまでは急坂が続きますが、その先のトンネルを抜けてからはゆったりした下りに変わり、播磨平野に下っていきます。途中、河岸段丘の上と思われる場所を走ったりします。JRのローカル線によくあるような、のどかな風景が、[三田線]とは対照的です。ただ、無人駅が多いのと、車内も4両編成ではもったいないほどの閑散ぶりで、やはり将来が心配です。
田園と新興住宅地が続いた後、三木上の丸〜三木間の美嚢川を渡るところで、歴史を感じる町並みが現れます。三木市は古い歴史を持つ町で、別所氏と豊臣秀吉との戦いの舞台になった三木城や雲龍寺が残っています。
粟生線の半数の列車の終点になっている小野に到着。改札を出たところには、生産量日本一というソロバンが展示されています。ソロバン自体使う機会が少なくなった今の時代ですが、ここでは昔の5玉ソロバンなども見ることができます。
小野16:54→16:59粟生
ここまで来ると、架線があることを除けば、もし北条鉄道のレールバスが走ったとしても全く違和感がありません。
終着駅の粟生は、北条線・加古川線への乗り継ぎ駅という以外、何もない場所でした。改札を出ていったんJRのホームを通らないと外に出れないくらいです。もっとも現在、神鉄側に新しい駅舎が建設中のようです。
そうはいっても、確かに3社が乗り入れているおかげで、三木線や鍛冶屋線が廃止になった現在も、北条鉄道は残っているのかもしれません。
粟生17:12→17:34北条町
さっきから西側に見えていた山地に近づいていきます。トンネルかと思いきや、山の間をすり抜けるようにして、北西に進んでいきます。この山地の中に天台宗の名刹である法華山もあります。
途中の法華口駅・長駅は、播州鉄道開業時からの木造駅舎が現役で、2010年3月3日で95歳になります。そして、「長から粟生ゆき」に「長生き」という意味をかけて、「長寿切符」というものが発売されています(発売箇所は北条町)。しっかり硬券です。
アスティアかさい17:46→18:53姫路駅(北口)
北条町駅の周辺は閑散としている割に、大型スーパーが目立ちます。「アスティアかさい」はコープこうべと専門店街、図書館が入った4階建てのビル。バス乗場も整備されていますが、なぜか駅名ではなく「アスティアかさい」の方を採用しています。ここから西500m足らずにはイオンもあります。
バスに乗り込んで、ふと降車ブザーのあたりを見ると、龍野の醤油の広告がさりげなく貼られていました。もうこんな西に来たんだと実感。