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倉敷→姫路→豊橋 JRを使わない旅

2017/6/2掲載

 

 JRを使わない私鉄長距離乗り継ぎ旅行シリーズのパワーアップの一環として、試行錯誤でやった旅行記です。東日本側は阿武隈急行まで行けることは確かなので、距離のバランス的に、西日本側は井原鉄道あたりを目標にしたい。ただ問題は姫路から西がどう進むにもバスの乗り継ぎが悪いことです(その後改善)。そこで苦肉の策として四国を経由することにし、その上で通過する全ての県で少なくとも1回鉄道に乗車するルールにしました。それで、第3弾とつなげて、広島県〜東京を私鉄だけで2日で移動しようと目論んだのですが、結局ボツにするか悩む程度の不満足な結果になってしまいました。なので、参考程度にお読みください。 
2017年4月某日です。実際の発着時刻をメモってなかったので、定刻を記載しています。

 

神辺7:35→8:35清音 [井原鉄道]

 [エトワールセト]で福山市内の広尾で下車して、神辺まで歩くとこの時刻です。[ドリームスリーパー]だと間に合いませんね。神辺の駅前には井笠バスも停まりますが、再生後の今は寂しいダイヤです。

 さて、この列車は井原鉄道線内で完結のため、井原鉄道の駅から発車します。JR駅の右側の駅舎です。JR福塩線直通列車だとJR駅からの発車となるので注意。

 通学時間のため混雑した車内です。井笠鉄道の遺産の矢掛バスセンターが見えないか目を凝らしましたが、見つけることはできませんでした(ちなみに井原バスセンター=旧井笠鉄道井原駅は解体されたとのこと)。

 矢掛駅前に停まっていた井笠バスは現在は両備の塗装なのに比べ、北振バスは旧来の塗装というのが対照的です。

 車窓は大きな変化はないですが、最後の高梁川を渡る鉄橋とかは一目でしょうか。

 

清音駅→倉敷インター [徒歩+タクシー]

 ボツにしたかった理由その1。そもそも、この区間のスケジュールがムリでした。事前に自分の歩く速度から1時間弱で行けると読んでいたんですが・・・現実は、清音駅の出口がわからず間違ってJRの乗り換えのほうに行きかけたり、駅を出たと思ったら道を間違えたり、それで10分をロスしてしまいました。

 さらに安養寺近くの峠で、体力も消耗。これは全滅かと思ったその時、何とタクシーが通ったのです。絶体絶命のところで救われました。そういえば以前も同じようなことがあったよな・・・俺ってラッキー、いや、これは完全な計画ミスです。でも神辺をさらに1時間早く出ないといけないとは、なかなか厳しい旅。とりあえず今回は倉敷まで無かったことにします。

 

倉敷インター9:30→10:29高速志度 [両備バス 徳島行き]

 岡山県と香川県を結ぶ高速バスなんか無いでしょ?ネットでググっても出てこないし、と思ったら大間違い。徳島行きに乗るというのがミソです。さすがに高松市内には停まりませんが、三木や志度には停まるので、琴電の電車と組み合わせるとちょうどいいです。

 倉敷インターの乗り場が、Mapionではインター内にあるように書かれていますが、そこではなく国道429号沿いです。さっきタクシーに乗ってなければ間違うところでした。近くにコンビニ有り。快適な待合室は水戸岡デザイン。ただし自家用車以外のアクセス手段は、予約制の乗合タクシーが近くを数本通るのみです。

 やっと一段落して、ここからは旅らしい旅です。瀬戸大橋の風景を堪能。ルートはJRと同じですが、上階なのでより開放感はありますかね。ただ車内を自由に動けないですが。

 讃岐富士が見えるといよいよ四国。その麓を大きくカーヴしていきます。やがて市街地に入り、屋島が見えてくると、高松市を通過したことがわかります。1時間でここまで来れるとはさすが高速バスの威力です。

 

志度BS10:57→11:07琴電志度駅 [さぬき市コミュニティバス]

 志度駅までは歩くほうが早かったんですが、ちょうど電話をかける用があって、それが終わったらこのバスの時刻になりました。本数が少ないので乗れてラッキーです。ちゃんとバスの形の車両です(ワゴン車ではなく)。

 

琴電志度→瓦町 [琴電志度線]

 JRの駅前が整備されているのとは対照的に、こちらは昔ながらのローカル駅といった感じの地味な駅。平賀源内の旧邸が近くです。

 この車両の顔は元名古屋市営東山線のものですね。地下鉄仕様の狭い前面窓のため、房前の急カーヴや屋島の風景も、展望は今一です。

 

瓦町→高松築港 [琴電築港線]

 志度線からの乗り換えにだいぶ歩きます。駅舎の建て替え時に遠くなってしまいました。人が少ないことを除けば大都市のターミナル駅の感覚です。

 やって来たのは元京急の旧1000型。京急ユーザだった私にとってはハズレ車両の印象が強いですが(品川発着快特が当時最新の2100型になっても、都営線直通特急・快特にはいつまでも旧1000型が居た。大所帯だったせいもあるが)。

 高松城の堀沿いに進むと築港駅に到着。実はここに来たのは瀬戸大橋開通後初めて。宇高連絡船で来た当時の記憶と全然重ならない。こんな閑散とした風景だったっけ?

 

高松12:15→13:15草壁 [内海フェリー]

 通過する全ての県で鉄道に乗るというルール上、小豆島を経由する必要があります。淡路島経由だと徳島県で鉄道に乗ることができないので。

 築港駅から交差点1つ渡った向いのターミナルに小豆島行きと書かれているので、これは近いと思ったのもつかの間・・・何か便数が少なくないか?実はもう1つ先にもターミナルがあって、そこから今度の草壁行きが出るのでした。急いでそちらに向かってきっぷを買ったものの、乗場が目の前ではなくさらに先。ギリギリ間に合いました。またこんな調子です。JR高松駅がどこにあるのかも知らずに通り過ぎてしまいましたね。

 船内で何か食事でもと期待してたのに、売店はなし。四国に来たのに讃岐うどんも食べていないとは・・・。とりあえず、ここは瀬戸内海の風に吹かれながらのんびりします。

 

草壁港13:36→オリーブ公園口14:??→福田港 [小豆島オリーブバス]

 この時間に来れたので、約1時間観光できます。近い場所ということで、オリーブ公園まで行ってきました。時間も時間なので公園内のカフェで軽く食事も。

 ローカルバスなのに待合室があるのは、関西の交通文化でしょうかね。いや確信はないですが。九州なんかと比べて関東のバス乗場はショボいという傾向があるもので。

 福田に行くバスの車窓も絶景。ボツにしたかった理由その2。鉄道以外の区間のほうが楽しい。かといって、観光時間も中途半端。これなら小豆島観光に1日かけたいところです。

 

福田15:30→17:10姫路 [小豆島フェリー]

 もったいないけど、この先のスケジュールがあるので小豆島とはお別れ。待ち時間の間に隣の梅本水産であなご弁当を購入。注文してからよそうので、ちょっと時間がかかります。昼食が満腹ではなかったので、これで腹を満たせます。

 こちらの船は中に売店あり。乗船時間も長いですからね。今朝夜行バスで来て寝不足のため、カーペット室で一眠り。小型の船なのでエンジンの振動が気になるものの、天気がいいこともあって揺れはないです。こりゃ寝台列車が船に負けるのも当然だよな。

 目が覚めたら、御津、網干、広畑あたりが見えてきました。山陽電鉄が網干で行き止まりの理由がわかるような風景です。

 

姫路港→飾磨駅 [徒歩]

 港から神姫バスも出ていて、飾磨高校前まで行けば飾磨駅にアクセスできるんですが、歩くほうが早そうです。バスは毎時2本あるんですが、船と接続するようなダイヤではないので。

 昔の国鉄飾磨港線の廃線跡が遊歩道になっているようですが、ルートはよくわからず。とにかく近道を歩きます。道案内などはないので地図が頼りです。

 

飾磨17:44→17:47白浜の宮18:00→19:25尼崎 [山陽〜神戸高速〜阪神 直通特急]

 高松を出て約6時間ぶりの鉄道。はやる気持ちから、やって来た列車に乗りましたが、阪神のロングシート車。思い直して次の白浜の宮で山陽のクロスシート車に乗り直しました(白浜の宮には停車しない便もあり)。夕ラッシュ時ではあるもののまだ空席はありました。やはりロングとクロスの快適度の差は歴然です。

 何とか明石の天文科学館と明石海峡は明るいうちに見届けることができました。志度からフットバスに乗れば舞子まで約1時間半で来れるのに、遠回りして8時間、観光時間などを差し引いても6時間とは・・・。

 ボツにしたかった理由その3。これだけ時間をかけてほとんど鉄道に乗っていない。井原鉄道はなかったことにしたので、琴電1社のみ、1時間足らずです。これを私鉄の旅とは言いにくいのでは。

 

尼崎→大阪難波 [阪神]

 こんな時刻なので、この先は最短ルート。ホントはできるだけJR東海道線沿いに京都を経由して行きたいんですけどね。

 乗り換えは隣に停車中の普通列車の車内を通り抜けて下さいとのアナウンス。これも関西の交通文化ですね(これは確信して言える)。

 乗るのはL/Cカー。ロングシートモードです。それにしても枕が低い気がしますが、クロスシート時は上昇するんでしょうか?そんな機構があるようにも見えないんですが。

 

大阪難波20:00→22:10近鉄名古屋 [近鉄 特急]

 今回は直近のアーバンライナーに空席あり。通常期ですからね。もし満席でも終電まで3本も余裕があります。

 この機会にデラックスシートにします。しかも車両は初めてのアーバンライナーnext。これが今回の旅の成果ですかね。意外とデラックスシートも利用者が多く、雰囲気的に落ち着かなかったです。3列ではあるけど、シートピッチはレギュラーシートと同じで、リクライニングも遠慮しがち。南海ラピートのほうがデラックス感が上な感じです。

 

名鉄名古屋22:17→23:11豊橋 [名鉄 特急]

 ここまでずっとPASMOで乗車してきて、近鉄/名鉄乗り換え改札も難なく通過。私のPASMO利用履歴では最長の鉄道利用区間です。

 ホームの券売機で直近の特急の座席指定券を購入。何とミュースカイの車両。パノラマスーパーと違い、ビジネスライクな雰囲気の車内です。特急というよりホームライナーという感覚で、結構人が乗っています。名鉄の根強いユーザも居るんでしょうね。

 

感想

 今回はルールの設定が悪かったですね。通過する全ての県で少なくとも1回鉄道に乗車するようにしたことで、かえって時間的には鉄道比率が低くなってしまいました。(もっとも、姫路〜豊橋を私鉄で移動しただけでもネタなのかもしれないが、私はそれ以上のことをやりたいので)

 そこで改良案。そもそも私的にはルールに縛られたくない主義なんですけど、あえて決めるなら、陸上の交通手段だけ利用することにしてみます。

・児島〜与島〜坂出〜琴電岡田駅は下電バス〜琴参バスの乗り継ぎ

(余裕があれば倉敷駅〜児島の間で水島臨海鉄道に寄り道乗車)

・岡田〜志度は琴電の電車

・志度〜舞子はフットバス

とするのが、まあ無難なルートでしょう。そして児島をスタート地点にすれば、一応東西の距離のバランスは取れそうな感じ。

 

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